(65) にまとめていますが、さらに簡潔にまとめました。

病態・疫学

・成長期毛包への自己免疫疾患(病気)と考えられてます。 

■リンパ球性 毛包周囲へのリンパ球の炎症は確認されている。

ストレスは原因にはなるが原因のすべてではなり・・・という解釈です。 精神的ストレスに関しては関与はあるけど全く自覚していない人がかなりいる

・頻度 慢性化してお困りの方は人口の約0.2% 。

一生の間に一度でも円形脱毛症にかかる人は約2%

皮膚科の外来での円形脱毛症の頻度は1~4%位のようです。 皮膚科の病気としては頻度としては第4位位で、蕁麻疹と同じくらいの頻度のようです。

遺伝的要因があるも、遺伝がすべてではない事は明らかだと疫学的に考えられます。

・合併症 甲状腺炎・白斑・関節リュウマチ・1型糖尿病 などの免疫系疾患が多い

・アトピー性皮膚炎は円形脱毛症の重症化とかなり関連がある。
■かなり前の統計ではあるが、重症化する円形脱毛症の方にはアトピー性皮膚炎(アトピー素因とは違う、厳密にアトピー性皮膚炎という事)が合併している(75%位)。 

★アトピー性疾患・内分泌疾患の既往がない単発、もしくは少数脱毛班の存続期間が1年以内に約80%が毛髪が回復すると報告されています。 単発型(脱毛班1つ)の場合40%が半年以内に回復することも報告があります。

●15歳以下での発症、蛇行型の回復率は高くない。

ガイドライン的には発症1年以内は経過観察のみも選択肢。 経過が長い場合、全頭型、汎発型の場合には治療継続の意思の確認が必要。さらにかつらの使用提案なども検討。 さらに治療する場合には未成年の場合は親権者と患者様自身の意見が分かれた時には治療開始は見合わせる方がよいとコメントあり。