Trink A, Sorbellini E, Bezzola P, Rodella L, Rezzani R, Ramot Y, et al. A randomized, double-blind, placebo- and active-controlled, half-head study to evaluate the effects of platelet-rich plasma on alopecia areata. Br J Dermatol. (2013) 169:690–4. 10.1111/bjd.12397

「PRP」(多血小板血漿)が円形脱毛症(AA)の治療にトリアムシノロン(TA)と二重盲検法で確認した初めての英国の論文のようです。

少なくとも2年間の慢性再発性AAの患者45名、対称的に分布する4~6個の脱毛斑、男性20名(44.44%)、女性25名(55.56%)、平均年齢28歳

 TA注射(2.5 mg/ml)
■これは薄めだと感じます。 円形脱毛症の専門施設ともいえるクリニックでは2~5~10mg/mLのようです。 論文をいろいろ見ていると5mg/mL というのが平均的な濃度かな?という印象です。 10mg/mL はもちろん効果はありますが,副作用が出やすい,印象があります■

ALTスコアの低下
● 毛髪再生 毛髪鏡検査(感嘆符毛、黒点、黄点、豚毛再生)
● 痒み/灼熱感
● 病気の再発

PRP グループの 96%、TA グループの 25% は、発毛開始時から完全に色素沈着した毛髪でした。
■発毛した毛に色がついている・・・のは炎症が収まっているという事でしょう。メラニン細胞に炎症がないという事です■

PRP グループと TA グループの両方でジストロフィー毛の数が減少しましたが、PRP は TA 治療
IHCと比較して皮膚鏡検査の結果が有意に良好でした

PRP群のSALTスコアの低下はTA群よりも有意に良好でした
発毛
● TA群の27%、PRP群の60%が52週で完全寛解を達成しました
再発
● TA群の38%が24週で再発しました(PRP群では24週で再発はありませんでした
TA群の71%、PRP群の31%が52週で再発しました

痒みと灼熱感・・・● PRPとTAは患者の痒みや灼熱感を軽減しました

■ステロイドがとても濃くなければPRPが相対的に効果があります。

あとはPRPの方が反復しても合併症が起きにくい,と予想されます■