この記事を読むと、女性の薄毛の原因の1つの多発性嚢胞性卵巣(PCOS)のことがある程度理解できます。
●この病気はご本人がおかしいな?と感じて婦人科受診をしないとわかりません。 ですので、よくご理解していただくと幸いです。
実際にはお若い女性にかなりの頻度だそうです。だそうです,というのは婦人科ではないので実際の頻度が感触としてわかりません。 専門の先生のご意見では20%位おられるのでは? という記載がありました。
細かい事を書いても自分も専門外ですべては理解できていません。 が、簡単に書くと生理不順がある場合には髪がすくなくなる事があります。 婦人科を受診して調べてみましょう・・・。 当院にとってのメリットは薄毛の女性には婦人科の病気の場合もあり、薄毛の治療の前に婦人科にみてもらる必要があります。
■比較的若い女性で髪の毛が少ない・抜け毛が多い・・・などの場合以下の症状がある場合は
婦人科の受診をご検討ください。
●月経不順や無月経がある場合
●太っている。体重増加がある
●にきびが多い
●体毛が多い
ーーーーーーーーーーーーーー以下詳しく知りたい方はお読みください。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は性成熟期の女性の5~15%程度と言われています。
日本産科婦人科学会から多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の新しい診断基準が公表されました。
この病気は人種差があります。
今回の調査では欧米では7割もあったのですが、日本人での多毛は13.5%でした。
BMI30以上の肥満は欧米で49%であるのに対して日本では10.3%でした。
●実際に自分も薄毛の患者様で多のう胞卵巣症候群の方(婦人科で経過観察中)を診察した事が
何度かありますが、普通の体形で多毛でもなく、肥満でもなくニキビもなく・・・ごく普通の方
でした。 このような方は外見では多のう胞卵巣症候群の病気は疑いようもなく、婦人科に診てもらわなけらば診断できません。
以下の3つの項目全てを満たすものがPCOS(多のう胞卵巣症候群)です。
①月経周期異常(無月経、稀発月経、無排卵周期症)
②多嚢胞卵巣またはAMH高値※
③アンドロゲン過剰症(採血によるアンドロゲン高値または男性型多毛)またはLH高値
(肥満例では下垂体からのゴナドトロピン分泌能が低くなるので、LHを用いずにLH/FSH比で判定)
※AMHは、前胞状卵胞から胞状卵胞に発育する段階の卵胞から多く分泌されるホルモンです。
正式な名称は、抗ミュラー管ホルモン(Anti-Mullerian Hormone)
1回の検査でLH高値を検出できるとは限りらず、反復検査が必要な場合があります。
1度病院で検査上、大丈夫でも完全否定ではありません。
初経後8年間は様子を見る事になります。
思春期に月経周期が正常であっても,成長とともに不整になることがあるので注意が必要です。
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多嚢胞性嚢胞症候群とは
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは比較的若い20代の女性に多いのが特徴です。
卵巣内で男性ホルモンの濃度が上がり、排卵しにくくなる疾患で排卵しなかった卵胞は卵巣に残ってしまい、超音波検査でみると多くの卵胞がみえます。 生理が不純となり、不妊の原因になることもあります。また年齢の割に流産が多いことも特徴です。
多嚢胞性嚢胞症候群
治療について・・・PCOSには多くの原因があります。原因不明です。 原因が人によって異なるので誰にでも同じ治療をするわけではなく、患者さんによってその人にあった治療を選択する必要があります。
排卵誘発・・・生理不順のため、正常な排卵を起こすために排卵誘発剤を使います。
単に排卵すればいいわけではなく多胎妊娠を避けることに注意が必要です。
排卵させるだけなら薬や注射を使えば良いのですが、一つだけ排卵させるのはとても難しいのです。 薬の量が少ないと排卵しない、多いとたくさん排卵するので多胎妊娠のリスクが上がります。
肥満に対する対策
もし肥満を伴うPCOSには減量が効果的です。
肥満の女性は卵子の発育が悪くなる傾向にあるそうです。
ダイエットすることにより排卵が正常化することあります。
急激な体重低下は逆効果です。
減量は最大月2キロまでにしてゆっくり減量がよいです。
繰り返しになりますが、
■比較的若い女性で髪の毛が少ない・抜け毛が多い・・・
などの場合以下の症状がある場合は婦人科の受診をご検討ください。
●月経不順や無月経がある場合
●太っている。体重増加がある
●にきびが多い
●体毛が多い