女性に関しては内服の薬はやめた方が良いです。 問題は男性の場合です。妊活中に関しては一番の注意点は薬によって奇形児が生まれてこないか? という点だと思います。
ここで極めて重要な基礎知識の確認です。正常に出産して不幸にして「奇形児」が生まれてくる確率をあなたは知っていますか? ?

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答えは1~2%です。 知らなかった方は結構 「えっ,そんなにあるんですか? 」と言われる方が多いです。そうなんです。 結構あるのです。 100出産あるとするとその1か2人は奇形をもって世にでてくるわけです。

追加情報ですが,妊娠中に残念ながら「流産」になってしまう場合があります。もうひとつ質問です。この流産の発生率はご存じですか?

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15%位はあるようです。 多い報告だと40%という報告もあるようです。つまりかなり多い頻度だということです。さらに発生時期は12週未満が8割を占めています。その原因は早期の流産の場合はほとんどが遺伝子異常です。

つまり,生きていけない状態の設定の妊娠だという事になります。
でも流産した女性の心のダメージは男性には分かりにくと思います。
自分も小児科時代には似たような患者様の対応にあたった事がなんどもありました。「気休めの慰めはいらない」という主旨の事をはっきり言われた事も一度ありました。

大変な事だとは理解しないといけません。

何が言いたいのか?というと薬のために実際に奇形が起こらなかった,としても(製薬会社の資料では関係ないという事を科学的に証明はされています)薬を飲んでいた場合には流産した女性の心には大きな「ひっかかり」ができます。

妊活状態の場合にはすべての内服薬はできれば飲まない方がよい・・・と思います。

●フィナステリド・・・精子の数の減少も数%(1%?)と報告されています

●デュタステリド・・・製薬会社の報告です。精子の数減少はかなりありますが,統計学的に有意差がない??という結果です。 精子運動率は有意に低下しています。 精子の数その他の変化も数字的には差がありそうに 見えるのですが,有意差がない? という自分的には納得がいかない数字でした。この薬は妊活中はやめるべきだと自分は考えます。★

●ミノキシジル外用・・・医学的に妊活には問題はないはずです。 が上記に述べた妊娠する女性の精神的ダメージ等 含めるとやめていた方がトラブルは少ない,という事になります。

●ミノキシジル内服薬・・・データがないと思います。 男性が使用する場合にあh 理論的には問題ないかもですが・・・ 内服は特に奇形児発生時の心理的因子を考えた方がよいと考えます。 避けた方がよい気がします。

●頭皮注射(メソセラピー)・幹細胞上清液・・・資料があまりないと思います。 精子への影響がない,という 報告はないと思います。点滴は使用はよくないです。 妊活中はお勧めできません(特に女性が治療を受ける場合)

●頭皮注射(メソセラピー)・PRP・・・こちらは多血小板血漿(PRP)の治療です。 成長因子が多く含まれています。 やはり安全性に関しては情報が不十分です。