以前記載した(67)の内容を重要なものに絞り、コメント追加して記載しなおしています。

円形脱毛症の診療においては、「治療せずに経過観察のみを行う」という選択肢もはありうる・・・とガイドラインに記載があります。 保険診療だけでは一旦治癒(治った状態)にもっていくのは難しいからだと思います。

(67)の記事の追記としてこのページは記載します。 自分が考える治療となります。 当院は基本的に自由診療です。 その点をご考慮の上、お読みください。 

CQ3 ステロイド外用療法は有用か  エビデンス Bレベル

単発型から融合傾向のない多発型のAAに対しては,1日1~2回のstrong,very strong,strongest クラスのステロイド外用療法を行うよう勧める・・・とガイドラインは記載。 個人的にはステロイドはかなり強くないと真皮・皮下の深さにはステロイドの抗炎症効果が及ばないと考えます。 使用できる場合は強めの方が良いのですが、継続的使用なので副作用の問題も考えて選択する必要があります。

■自然寛解の率が単発、多発ではかなりあるので(約80%)自然に寛解。一つの円形脱毛症の場合はある程度の面積なら経過観察でも良いかもです。 ただし、再発の場合は大きさ、前回からの期間などを考慮して治療選択の方が良いと考えます。 間隔が短くなり、脱毛の面積が大きくなっている場合は治療選択を一段強いものに変更が望ましいと思います。    

■世界的なコンセンサスは、ステロイド外用は第一選択とされており,特に12歳までの小児には重症度を問わず推奨されている。(小児にはステロイドの局注は一般的には行わない:痛みのため)

■ざ瘡や毛包炎がステロイドの副作用として発症する場合があります。毛包炎がおこるという事は基本的に炎症は皮膚に関してはある程度落ち着いている?とも考えられるので、治療方針を変更の方が良いと考えます。

★皮膚の萎縮、血管拡張(この二つが多い)、陥凹をきたす(多くないと思います)がステロイドの一般的な副作用となります。 

■ステロイドの副作用多くの患者様が心配している事です。 強いステロイドだからではなく継続時間が長い事が一番問題だという事・・・注意が必要です。 ある程度強力なステロイドでなければ効果がでません。反復回数、継続期間が重要になります。

CQ10 カルプロニウム塩化物の外用療法は有用か

皮膚科専門医の先生はほとんど効かない・・・と言われている印象です。(保険で使用可)

実際に処方されている皮膚科の医師の意見でも「効かないと思うけど」というお言葉をよく聞きます。
自分も普通の発毛のために使用した経験がありますが、ものすごい汗がでて血管が拡張しているのを実感できるます。