https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7734998 原文は左記にあります。

まとめとコメントです。★ものすごく簡単に言うと PRPはステロイドの局注よりもすぐれていた,という内容になります。 ただし人数が少ないのでもっと多くの患者さまで確認しないと判断は確定しない・・・という主旨でした。

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円形脱毛症におけるPRPとステロイドの治療の比較検討です。

16名づつの治療比較を行い結果を統計処理しています。
20名で開始していますが,それぞれ2名は改善がなく中断。あと2名はPRPが痛みのため離脱。
ステロイドの方で転居のため中断が2名。

A:PRP
濃度は1μリットル・60~70万
0.1mLを病変から1cmはなして皮下注 離して皮下注した理由は論文中にはありませんでした
★新しい試みとなりますので安全を優先したのかな? と自分は思いました。

B:トリアムシノロンアセトニド(10mg/mL)で病変内部に皮内注射
★これは原液の濃度なのでこれ以上は濃くなりません。

療法の治療は4週ごと,3回施術 脱毛度(SALT)・再生度(HRG)のスケールで判断さえました。
統計は0.05未満で有意と判断されています。

詳細はグラフを見ないと判断しにくいのですが,PRPの患者さんの方が重症度が高かった印象です。統計学的にはステロイド局注と差がでませんが,患者さんの自覚症状的にはPRPの方がかなり印象がよかったようです。

論文中の文章ーーPRPの12.5%の患者が最終レビュー後に優れた反応(スケール4)を報告したのに対し、トリアムシノロングループでは誰も報告しませんでした。ただし、毛髪再成長スケールはより主観的であり、観察者のバイアスの可能性が高くなりますーー

しかし,グラフを見ると統計的には差がない? かもですが,印象的にはPRPの方が相対的には優れているのは明らかに見えました。

★痛みの問題をPRPの方は指摘が書かれていましたが,これは方法によって解決できると思います。