アトピー性皮膚炎について

小さい頃、自分はアトピー性皮膚炎でした。

当時としてはかなりひどく、白い痒みどめみたいな液体を塗って寝ていました。 朝、その白い液体を洗うのですが・・・全部流せませんでした・・・半ズボンだったので膝の裏がしろくて恥ずかしかった・・・記憶が今でもあります。

自分の医師としての経歴は小児科からでした。自分も困っていたアトピー性皮膚炎に関してはかなり真剣に治していた「つもり」です。

その当時(かなり前の事ですが) 皮膚科の先生と小児科では「アトピー性皮膚炎」の関しては意見が大きく食い違っていました。   皮膚科の先生は皮膚からのダニがアトピー性皮膚炎の大きな原因、小児科の先生は食物アレルギーがアトピー性皮膚炎の大きな原因と原因論で二分化していました。

現在は「皮膚からのダニ侵入の医学的確認」や 「ピーナッツの早期経口摂取」でアトピー性皮膚炎が重症化しなかった、というデータから早期に抗原にさらされて方がアレルギーは重症化しない・・・という流れになってきている印象です。 (もしかしたら・・・自分の勉強不足もありえますが・・・・)

ピーナッツの早期摂取によるアトピー性皮膚炎の抑制? に関してはしっかりしたデータだっと思います。 卵?に関しては エビデンスはアンケートによるものだと聞きました(自分はその文献自体は精読していません)。

忙しいお母さんのアンケートの信頼性はどの程度なのでしょうか? 自分の経験ではアンケートのお答えは正確には記載されていない事がかなり多い印象でした。

忙しいしお疲れのお母さんです・・・当然だと思います。 なので自分的にはこの卵のデータに関してはすこし ??です。(疑問があります)

たしかに食べ物によっては早期の食事開始がよい、場合があると思います。 アメリカ(だっとと思います。アメリカはピーナッツバターなど含めてピーナッツの消費量が多い)のデータはピーナッツの早期経口摂取開始がアレルギーの重症化を防いでいる・・・というのは確かだと思います。

ただ、正確な「卵の早期摂取」データはないのでは? (勉強不足だったらゴメンナサイ・・・最近この文献はアンケートの分析からだったと知りました)と思います。

しかも日本の場合、(世界でも珍しいと聞きました)、生卵を小さいときから食べています。 この状況を単純にアメリカなどと比較して大丈夫かな? とおもったりしております。

医師によって 意見はいろいろありますが、これから自分がアトピー性皮膚炎に関して コメント・意見・治療方針などを書きますが・・・一般的な皮膚科の先生とは意見がかなり違うと思います。 皮膚科学会からすると「この医師は何を言っているのか?」と思われるかもしれません。

でも自分もかなりの数の栄養療法の患者さんの症例を経験しています。 新生児、幼児、小児、成人のアトピー性皮膚炎の「食事療法」に関しては今の時代ではかえって貴重な経験となっています。

国領きとうクリニックの「アトピー性皮膚炎」の治療に関しては食事療法が主体となります。 ステロイドは使用しますが、やめられるなら中止を検討します。

  • 今受けられている治療で改善している、問題ない。良くなっている。
  • 今の治療に十分満足、という方はこのサイトの内容を読む事はおすすめしません。 理由は頭の中が混乱する可能性があるからです。

ちなみに自分はひどいアトピー性皮膚炎だったのでいろんな経験値はあります。 さらに小児科・成人になってもアトピー性皮膚炎をかなりの期間、患者さんを診させていただいております。 実際の反応をみていると 食事は子供はもちろん、成人でも大きな影響があることは経験的には明らかです。 本人も(指示した自分も、ここまで良くなる?と思う事もあり)ビックリする位良くなることが結構あります。 ただ全部が食べ物だ、と断定するつもりはありませんし、いろいろな原因が作用していると思います。

それらの経験をもとに(患者さんの数でいうと子供さんは数百人以上 成人は子供よりすくないけど数百人以上の食事療法の経験があります。子供でいうと病棟で食事を変更してもらった経験がありますが、数十人の皮膚が7日から10日でものすごい改善をしたことが何度もあります。栄養士の先生の理解がありました・・・)

  • 今の治療でうまくいかない
  • ステロイドの使用量をもっと減らしたい、可能ならステロイドをやめたい
  • 今よりはもう少し改善して薬の量をへらしたい(飲み薬、塗り薬)
  • とりあえず、治療の方法を聞いてみたい

などの方は受診する価値がある経験を自分は持っております。
★大人の場合は社会的、その他いろいろなストレスが多いです。 ストレスが主因という場合があります。

自分のやり方が一番良いとは言いませんが・・・

  • ある程度薬の量は減らせる
  • ステロイドは使用しなくてもよくなる可能性がある
  • 肌がきれいになる
  • その他いろいろ良い事がおこる(これらは母親が母乳をあげている場合に母親が実際に食事療法をおこなわないといけない、ためわかった事です)
  • 鼻炎が軽くなる(鼻づまりが軽くなる:卵)
  • 肩こりがかるくなる(これも卵、おそらくうっ血がなくなり血流がよくなる)
  • 頭痛がかるくなる
  • 中耳炎がおこりにくくなる(鼻づまりが少なくなる、からかも)
  • その他いろいろ・・・自分は片頭痛がなくなりました。

などの効果があるが起こる場合もあります。

食事の調整の程度(どの程度徹底しておこなうか)で頻度はかわりますが、

「食事を調整しても良い」 という方には費用対効果が抜群の治療になる可能性がかなりあります。 どの程度の食事の調整が必要か? はお話を聞いてみないとわかりません。

気になる方は是非 外来にいらしてください。