AA(円形脱毛症:alopecia areata)の診療においては,「治療せずに経過観察のみを行う」という選択肢も患者の治療に対する考え方や,社会的背景,治療自体の精神的・身体的負担を考慮した場合にはありうる・・・とガイドラインに記載があります。 これは今の医学では完治ができないため、医療費が高額になる事があるためと思われます。
まずは保険診療で行える、スタンダードな治療法から解説します。
ガイドラインに記載のある項目すべてがどのクリニックでもできるわけではありません。
どこでも保険診療で行えるのはまずは、以下の二つだと思います。
CQ3 ステロイド外用療法は有用か エビデンス Bレベル
単発型から融合傾向のない多発型のAAに対しては,1日1~2回のstrong,very strong,strongest クラスのステロイド外用療法を行うよう勧める。
■自然寛解の率が単発、多発ではかなりあるので(約80%)自然に寛解しているばあいもあるかもしれないので、断定できませんが、かなり良くなる場合があると思います。
■世界的にもコンセンサススタディでは,ステロイド外用はほぼすべての年齢,重症度においてファーストラインとされており,特に12歳までの小児には重症度を問わず推奨されている。
■副作用としては,ざ瘡や毛包炎に注意が必要であり、特に密封療法では過量に外用することがないよう注意が必要である。
長期使用により皮膚の萎縮、血管拡張、陥凹をきたすため漫然と長期に実施すべきではない.
■これは多くの患者様が心配している事だと思います。 強いステロイドだからではなく継続時間が長い事が一番問題だという事・・・これを医師側も理解されていない場合があり、注意が必要です。 ある程度強力なステロイドでなければ効果がでません。反復回数、継続期間が重要になります。
CQ10 カルプロニウム塩化物の外用療法は有用か
カルプロニウム塩化物の外用療法について、最近10年間,新たな臨床研究論文は存在しない.
1~2カ月間の5%カルプロニウム塩化物外用が、プラセボと比較して有意な発毛効果があることを示す1960年代の1件のランダム化比較試験がある・・・ガイドラインより ■保険適応はカルプロニウムは円形脱毛症に対して所有しています。 保険で治療を行っている場合にはほとんど処方されていると思います。
実際に処方されている皮膚科の医師の意見でも「効かないと思うけど」というお言葉をよく聞きます。
自分も普通の発毛のために使用した経験がありますが、ものすごい汗がでて血管が拡張しているのを実感できるます。
実際にはあまり効いているという感じではないようです。ただし、単発・多発の円形脱毛症の場合は自然寛解傾向がかなりあります。 ですので有効かどうか?の判断はかなり難しいと考えます。