円形脱毛症に対する冷却療法の効果を評価するランダム化比較試験は実施されていません。

ガイドライン上で 9件の非ランダム化比較試験と 5件の症例集積研究を調べて報告されています。

雪状炭酸または液体窒素を圧抵(圧抵式)、もしくは液体窒素をジェット噴射(スプレー式)すると、脱毛範囲が縮小することを示唆する報告があります。

また汎発型の患者の眉毛部に対して左右比較試験を行い、冷却療法実施側の方が未実施側よりも有意に発毛が認められた報告がある、と記載されています。

最適な冷却時間や頻度の研究はされていません。

冷却療法の発毛効果に関しては低い水準の根拠が複数存在しますが作用機序が不明であり冷却方法による効果の違い等も十分に比較されていません。

さらに液体窒素が圧抵式とスプレー式のどちらがより有効かについても未確定です。

つまり冷却療法の有益性は現段階では十分に実証されていないと判断されています。

また本療法は保険適用外です。 ただし、簡便で副作用も軽微な点も踏まえ通常型(単発型または多発型)の症例に併用療法の1つとして「行ってもよい」という判断でエビデンスレベルは「B」となっています。 

水疱形成や強い疼痛を生じない程度の強さでの実施が推奨されますが、その根拠となる臨床実験は少なく、試行錯誤が必要となる可能性が高いです。 

無効例では漫然と施行を継続しないように留意する必要があると、記載されています。

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上記がガイドラインに関するまとめです。 

当院での治療と絡めて少しコメントいたします。

当院はメソセラピー(幹細胞上清液・PRP=多血小板血漿)を行いますが、施術時に疼痛管理のため冷却装置を使用してメソセラピーを実施します。 治療時には、ある程度冷やし目にしてメソセラピーを施術した方が良いのかも? しれません。 あまり冷やしすぎても良くない場合もあり、この手技を客観的・科学的に判断するのはかなり難しいと思います。

経験的に行っている施設・医師は継続で大丈夫でしょうけど、これからいろいろ行っていく「施術」ではないかもしれません。

でも実際に施術をしてうまく行っている患者さまがおられたら、施術してくれている医師に感謝した方がよいかもです。 どこでも施術をおこなえる医療行為ではありません。

有効な場合は数回の治療・施術でわずかでも効果がみられる場合が多いです。 ただし、これはマイクロスコープを使用していないと分かりにくいです。 特に自分で鏡で見た場合、鏡は反射を利用してみます。 ガラスを透過する時に細い髪は見えなくなるようです。 最近のスマホで写真をとった方が正確な判断になります。