円形脱毛症ガイドラインにも掲載されている 重症・円形脱毛症の治療薬 「オルミエント」「バリシチニブ」について添付書,インタビューフォームドの内容のまとめと詳細について経験的なコメントをいたします。 使用制限、その他は治験の結果によって都度変更されます。 この記事は初稿・2025年3月時の記事となります。 ご自分で最新の情報をご確認くださいますようお願い申し上げます。

「オルミエント」について

JAK1/2選択的阻害剤です。感染時に増悪等が起こりえるため、そのような場合は速やかに主治医に相談するように指導されているはずです。具体的には発熱、倦怠感のことを言います。一番重要なのは結核の既往があり結核が再燃する事があり注意が厳重に必要だと思います。この薬剤は円形脱毛症だけの適応ではなく、関節リュウマチ・アトピー性皮膚炎・若年性突発性関節炎にも適応があり、実際に使用経験数がかなり多いと思われます。 つまり経験値が高く、いろいろな症例の蓄積があるので比較的安全に使用できる方だと思います。 ただし、病状により発生する副作用・合併症は異なるので注意深く使用する事が必要です。

18歳以上、男性60歳以下、女性70歳以下が適応。(今後、変更がありえます)

免疫関連の感染症、つまり結核、B型肝炎には薬の投与前に確認が必要です。また妊娠時は使用不可です。

オルミネントのい効果が9か月(36週)までに治療反応がない場合は投与中止を考慮する事・・・と記載があります。

詳細はわかりませんが、皮膚科専門医で認可がある施設でしか治療できなかったと思います。 条件つきの施設で限定の治療提供となっていると思います。

円形脱毛症に使用する場合には適応として、難治性で脱毛範囲が広範囲(50%だったと思います。時折基準が変更になっている場合があります)で過去6か月程度、毛髪に自然再生が認められない方 という条件が付きます。

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「リットフーロ」について

JAK3/TECファミリーキナーゼ選択的阻害剤です。 円形脱毛症にしか2025/3月の段階では保険適応がない、と思います。
使用経験数が少ないと思いますので、注意深く使用する事が望まれます。

12歳以上に使用可能です。

効果が基本的には12か月(48週)までに治療反応がない場合は投与中止を考慮する事・・・と記載があります。

円形脱毛症に使用する場合には適応として,難治性で脱毛範囲が広範囲(50%だったと思います。時折基準が変更になっている場合があります)で過去6か月程度,毛髪に自然再生が認められない方 という条件が付きます。 これはオルミネントと同じかと思います。

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両材とも添付書に赤字の警告という項目が一番初めに記載されています。

肺炎・敗血症・ウイルス感染等による重篤な感染症の発現、悪化が報告されている。
関連性は不明も悪性腫瘍の発現の報告もある。
本剤が円形脱毛症を完治させる薬剤でない事を確認した上で治療の有益性が危険性を上回ると判断された場合のみに、投与する事
・・・とあります。

特に結核の既往者に関しては薬剤投与前の胸部レントゲン写真、必要に応じ肺CT検査もおこなう必要も生じます。

さらに結核には肺外結核という感染症もあります。 具体的には脊椎・リンパ節・皮膚等の感染もあり得ます。

特殊な病態になる事もあるので結核の専門家の強力を得て治療する必要がある事。 結核の感染確認を徹底する事が必要と考えられます。 そのためにツベルクリン反応だけではなく、結核の感染力の確認に「インターフェロンγ遊離試験」をする必要がある場合は速やかにおこなう必要があります。

ガイドラインに以下の記載があります。

・円形脱毛症は精神・気分に大きな影響を与えるが、生命予後には影響を与えない。
・効果な薬剤で、効果判定に6ヶ月位かかること
・免疫にからむ有害事象が発生することがありこと
・長期投与の安全性は未確認
・心血管の病気の発生が増える可能性あり
・円形脱毛症を完治させる薬ではなく、中止により再発が起こりえる事

などを十分に患者様にご説明し薬剤を使用する事・・・という主旨が記載されています。