PRP治療は説明を受けて,施術を受けるためには同意書が必要です。
もし途中で意見が変わった場合は同意撤回書がありますので中止できます。
■ただし,PRPのキットを開封した後に同意を撤回した場合は検査費用をいただきます。
同意を変更してPRP治療を受けない場合は,PRP施術のキットを開封する前にお願いします。
PRP(多血小板血漿)の治療に関しては第3種再生医療にあたり、厚労省への申請・受理が必要です。 かなり細かく規定されています。
特にある程度のしっかりしたPRPに関する説明とその同意書が必要です。
============================
もくじ
- 1 自家PRP (多血小板血漿) を用いた毛髪再生治療
- 1.1 1. はじめに
- 1.2 2. PRP治療の概要
- 1.3 3. PRP治療の対象者
- 1.4 4. PRP治療の流れ
- 1.5 5. 予想される効果と起こるかもしれない副作用・事象
- 1.6 6. 本治療における注意点
- 1.7 7. 他の治療法との比較
- 1.8 8. 本治療を受けることの同意
- 1.9 9. 同意の撤回
- 1.10 10. 治療費用
- 1.11 11. 試料等の保存及び廃棄の方法
- 1.12 12. 健康、遺伝的特徴等に関する重要な知見
- 1.13 13. 健康被害が発生した際の処置と補償
- 1.14 14. 個人情報の保護について
- 1.15 15. 特許権、著作権及び経済的利益について
- 1.16 16. PRP治療の審査および届出
- 1.17 17. 当院の連絡先・相談窓口
PRPについての説明です。 ある程度分かりやすく書いています。厚労省に提出した原文もリンク先に記載されています。
正式なサイトへのリンクもあります。 内容が複雑で読んでも全部はご理解は難しいかもです。 ご理解をお助けするご説明は必ず行われる予定です。
原文を確認したい方はこの青字の文章が原文へリンクしています。
以下は原文を理解しやすいように記載しています。
患者様へ
自家PRP (多血小板血漿) を用いた毛髪再生治療
【再生医療等提供機関および細胞を採取する医療機関】国領きとうクリニック 【管理者】 木藤 洋一
【実施責任者】 木藤 洋一 【再生医療等を行う医師および細胞を採取する医師】 木藤 洋一
1. はじめに
この説明文書は、「国領きとうクリニック」で実施する再生医療等〔再生医療等の名称:自家PRP(多血小板血漿)を用いた毛髪再生治療〕(以下、本治療)の内容を説明するものです。文書をお読みになり、説明をお聞きになり十分に理解していただいた上で、本治療をお受けになるかを患者様のご意思でご判断ください。
PRP治療は、患者様ご自身から採取した血液を自分自身に使用します。
細胞提供者と再生医療等を受ける者が同一ですので、説明同意書は一通です。
● 治療を受けることに同意された後でも、いつでも同意を取り下げることができます。
治療をお断りになっても、患者様が不利な扱いを受けたりすることは一切ありません。
(PRP施術キットを開封する前にお願いします。キットを開封後に中止の決定は所定の金額をいただきます)
・治療を受けることに同意いただける場合は、この説明書の最後にある同意書に署名し、日付を記入して担当医にお渡しください。
・わからないことや心配なことがありましたら、遠慮なく医師や相談窓口におたずねください。
2. PRP治療の概要
血液の中には、「血小板」と呼ばれる血液を固まらせる役目をする細胞があり、血小板には成長因子 (細胞の増殖に関わるタンパク質)を主とする組織修復のプロセスに重要なタンパク質が豊富に含まれていることが知られています。
多血小板血漿Platelet-Rich Plasma (プレートレットリッチプラズマ、略称:PRP)とは、患者様ご自身の血液を、遠心力を利用した分離装置により、血小板が濃縮された層のことを言い、傷ついた組織の修復に広く利用されています。
PRPを直接頭皮に注入することによって、PRPに含まれる成長因子が毛乳頭細胞などに作用し発毛を促進するることを目的としています。
3. PRP治療の対象者
以下のすべての基準を満たす患者様が対象です。
- 成人
- 額の生え際が後退し前頭部と頭頂部の毛髪が細く短くなっている方、もしくは頭部に類円形の脱毛斑がある方
- 標準的な治療では効果が得られない、もしくは副作用等により既存の治療が継続できず本治療による効果が見込める方
- 治療適応の判断能力があり、治療の説明を受け、同意の文章を作成できる方
- 全身状態が良好な方
▼ 以下に1つでも当てはまる場合は治療を受けていただくことができません。
- 感染症、悪性腫瘍などの治療に起因する脱毛症
- 糖尿病・免疫不全・慢性腎不全・肝硬変などの感染しやすい人
- 重篤な感染症
- HIV陽性
- 血小板減少症等出血性素因
- 抗凝固剤使用
- 重度の貧血
- 治療部位に皮膚疾患(脂漏性皮膚炎、白癬、アトピー性皮膚炎など)またはケロイドがある方
- 再生医療等を行う医師が不適当と判断した方
4. PRP治療の流れ
PRP治療前の検査
血液検査をお受けいただき、感染症等 (HIV、HBV、HCV、梅毒など) の有無を確認いたします。
検査の結果 HIV陽性 が確認された場合は、本治療をお受けいただくことができません。
HIV以外の感染症等陽性については、患者様の同意のうえPRPの投与を行います。(感染症の種類,程度によって対応が違います)
梅毒の場合は先に原疾患の治療を優先します。一般的な発毛治療が無効な場合は希望・必要あれば PRP の治療を行います。
また、患者様の全身状態を確認するために医師が必要と判断した場合は、血液生化学検査、血液学検査をお受けていただきます。
PRP投与当日
・末梢血の採取
当院では、PRP 調製キットとして Condensia システム (京セラ株式会社製) を使用します。
患部の大きさと症状により、1~2本のキットを使用します。(一般的には1本,最大3本)
患者様の腕より、注射針を接続した注射器を使って採血します。
・PRP 調製
採取した血液を遠心分離器で遠心し、PRP を調製します。
・PRP 注射
頭皮の薄毛部分に PRP を投与します。
痛みを防ぐため患部を予め冷却をしてから、適切な間隔で注射します。
投与回数
1回~複数回の投与を行います。★費用対効果を考えると3回以上の治療が効果的と考えられます
5. 予想される効果と起こるかもしれない副作用・事象
予想される効果
PRP に含まれる成長因子が毛乳頭細胞などに協力に働きかけ、発毛を促進し、毛髪を再生することが期待できます。
起こるかもしれない副作用・事象
PRP の原料には、患者様ご自身の血液を用います。他人の組織を移植する場合に用いる免疫抑制剤を使うことがないため、免疫抑制剤による副作用の心配はありませんが、採血のために静脈内に注射針を刺す行為が必要です。採血量は多くはないため比較的安全性の高い処置だと考えられますが、ごく稀に以下の表に示す合併症 (手術や検査などの後、それがもとになって起こることがある症状) の報告がありますが,きわめてまれです。
また、PRP 治療に関連した偶発症 (稀に起こる不都合な症状) や合併症も考えられます。これらの合併症が起きた場合には最善の処置を行います。
また、調製した PRP が規格を満たさない場合や、調製の途中で発生した問題により調製が完了しなかった場合など、採血を行なったにもかかわらず PRP 注入ができない場合があることをご理解ください。
表:この治療で起こりうる代表的な偶発症・合併症を以下にしまします。
頭皮に関してはあまり実際には当てはまらないです。
* 献血の同意説明書 (日本赤十字社) より転記
処置 | 偶発症・合併症 | 頻度・対応など |
採血 | 採血に伴う痛み | 痛みの感じ方の個人差もありますが、通常の場合、次第に治まります。 |
気分不良、吐き気、めまい、失神 | 0.9% (1/100人) * | |
失神に伴う転倒 | 0.008% (1/12、500人) * | |
皮下出血 | 0.2% (1/500人) * | |
神経損傷 (痛み、しびれ、筋力低下など) | 0.01% (1/10、000人) * | |
PRP注入 | 感染 | PRP調製にあたっては、細菌などの混入を防止する対策を取っていますが、完全に混入が起こらないとはいえないため、注入後は、注意深く観察を行います。感染の症候が認められた場合には、適切な抗生剤などの投与により対応します。 |
注入の痛み | 痛みの感じ方には個人差がありますが、痛みは次第に治まります。状況に応じて、 | |
注入部位の腫れ | 注射後3~4日は、細胞の活発な代謝が行われますので、腫れやかゆみ、赤みが出るなどがありますが、その後自然に消失していきます。 |
* 献血の同意説明書 (日本赤十字社) より転記
詳細について質問がある場合は、医師・担当スタッフから説明をいたします。ご遠慮なくお問合せください。
6. 本治療における注意点
- 注射後3~4日の間は、細胞の活発な代謝が行われますので、腫れ、かゆみ、赤み、痛みが出ることがありますが、自然に消失します。(●頭皮に関しては当日で不快感はなくなることが多いです)
- 注射当日は頭皮をこする洗髪等はお控えください。シャワーで軽く流す程度なら可能です。
- 基本的に施術後6時間はシャワーは禁止です。
- 注射当日の飲酒はお控えください。
- 注射部位はそのままで結構です。ガーゼで覆う、キャップをかぶる等は不要です。
- 注射後数日間は血流の良くなる活動 (長時間の入浴、サウナ、運動、飲酒など) を行うことで、治療に伴う痛みが強くなることがあります。ただし、この痛みが強くなったからといって、治療効果に差はありません。
7. 他の治療法との比較
PRP 以外の治療法として、フェナステリド (プロペシア) やステロイドなどの内服薬、ミノキシジルなどの外用剤、自毛植毛手術などが挙げられます。これらの治療効果が不十分なためにPRPを選択されていると思います。
※詳細が気になさる場合はリンク先に厚労省に提出してもらっております。
8. 本治療を受けることの同意
本治療を受けるかどうかは患者様自身の自由な意思によるもので、患者様は、理由の有無にかかわらず、治療を受けることを拒否することができます。患者様が治療を受けることを拒否することにより、不利益が生じることはありません。もし患者様が本治療を受けることに同意しない場合も、最適と考えられる治療を実施できるよう最善を尽くします。
9. 同意の撤回
本治療を受けることに同意されたあとでも、いつでも同意を撤回することができます。患者様が治療を受けることへの同意を撤回することにより、患者様に不利益が生じることはありません。もし患者様が同意を撤回されても、最適と考えられる治療を実施できるよう最善を尽くします。
ただし、使用するキットを開封後の治療中止は有償になります。
10. 治療費用
- 本治療は、すべて自費診療で、健康保険を使用することはできません。
- 本治療にかかる費用は、以下のとおりです。費用は、治療に伴う診査、PRP 調製のための採血にかかる費用、PRP 調製費用、注入にかかる費用の総額です。
項目 | 費用(税込) | 備考 |
血液検査 (感染症等) | 4,400円 | 実施した場合 |
血液検査 (生化学・血液学) | 5,500円 | 実施した場合 |
PRP 1回 | ●通常 132,000円~176,000円 (最大~528,000円) | ●通常1キット使用 最大~3キット分 |
※ 通常の使用量は 1キットです。
- 追加投与の費用については、医師の説明をお受けください。
- キット開封後に PRP 治療をキャンセルされた場合は、投与費用全額をご負担いただきます。
11. 試料等の保存及び廃棄の方法
患者様から採取した血液と調製した PRP は、患者様ご自身の治療のみに使用します。ただし、症例検討や学会発表を目的として、血液や PRP の測定を行い、データを取得することがあります。
血液および PRP は微量で全量を使用するため、保管はしません。治療に用いない血液または PRP が生じた場合は、すべてを適切に廃棄します。
12. 健康、遺伝的特徴等に関する重要な知見
本治療は、細胞提供者と再生医療等を受ける者が同一であり、患者様の健康、子孫に受け継がれ得る遺伝的特徴等に関する重要な知見が得られる可能性はありません。
13. 健康被害が発生した際の処置と補償
本治療を原因とした健康被害が発生した場合は、必要な医療処置を行います。当院で行う治療の費用は当院が負担します。その他の補償はありません。健康被害が発生した際は、病院の相談窓口までご連絡ください。
特殊な保険をかけています。状況によっては補償が出る場合もあると思いますが、詳細は個々の対応となります。 何かありましたらご連絡ください。
★一番はトラブルが全く
14. 個人情報の保護について
患者様の個人情報は、当院の個人情報取扱実施規程により保護されます。また、患者様の個人情報は、当院で患者様がお受けになる医療サービス、医療保険事務業務、検体検査の業務委託、紹介元医療機関に対する診療情報の提供、症例に基づく研究 (ただし、この場合、お名前など個人を特定する内容はわからないようにします) の目的にのみ利用させていただきますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
15. 特許権、著作権及び経済的利益について
将来的に、PRP治療を通じて得た情報を基にして研究を行なった場合、その成果に対して特許権や著作権などの知的財産権が生じる可能性があります。それらの権利は再生医療等提供機関に帰属し、本治療や関連した新しい治療法をさらに発展させていくために、当院ならびに大学などの研究機関や研究開発企業が積極的に活用して行くことを想定しています。 経済的利益が生じる可能性がありますが、患者様は利益を受ける権利がありません。
患者様のご理解とご協力をお願いいたします。
16. PRP治療の審査および届出
PRP治療を国領きとうクリニックで行うにあたり、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に基づき、日本肌再生医学会認定再生医療等委員会 (認定番号:NB3140006) の意見を聴いたうえで、再生医療等提供計画を厚生労働大臣に提出しています。
当該再生医療等提供計画は厚生労働省の「再生医療等の各種申請等のオンライン手続サイト」でも公表されています。
日本肌再生医学会認定再生医療等委員会の苦情・問合せ窓口は以下です。
【日本肌再生医学会認定再生医療等委員会 苦情・問合せ窓口】
電話番号:03-5326-3129
メール :info@jssrm.com
受付時間:平日 (月~金) 9:30-17:30
17. 当院の連絡先・相談窓口
本治療についてのお問い合わせ、ご相談、苦情がある場合は、以下にご連絡ください。
【国領きとうクリニック受付】
電話番号:042-488-5777
メール :https://kitou.clinic/contact/
受付時間:月・木・祝日を除く 10:00-13:00/15:00-19:00
(土18:00まで、日17:00まで)