もくじ
1.目的
自分の血液の血小板という成分にある成長因子等を最大限に利用して毛髪させる治療です。
2.方法
「高度管理医療機器の承認を得た」専用血液成分分離キットを使用して、患者自身から採取した血液をを遠心分離します。(遠心分離は血液を高速に回転させ、中身をある程度分離する方法)そこで得られた 濃厚血症板をPRP(多血小板血漿)と言います。PRPには血小板の成長因子等の再生医療に使用できる因子が含まれており、毛髪再生を目的として男性型脱毛症、女性型脱毛症、円形脱毛症、びまん性脱毛症等に使用します。
3. 再生医療等に用いる細胞 、PRP(多血小板血漿)とは?
ご本人の血液 約20ml、もしくは40mlを採血し、決められた時間と回転数で血液をある程度分離します。 血小板が多い部分は血清の遠位側に存在します。 その血小板が多い部分を使用して髪を再生させます。(一般的には20mlです)
4. PRP(多血小板血漿)の採取・加工の方法
末梢血の採取
患者の腕より、注射針を接続したPRP作製キット (Condensiaシステム/京セラ株式会社製) を用い 採血する。
当院では国が許可を出したこのキットを用いてPRP(多血小板血漿)を精製します。
遠心分離・PRP 抽出
- 採取した末梢血をキットのまま RCF600×g で7分間遠心し、赤血球層と血漿層に分離する。
- 血漿層を分離容器に回収して、RCF2,000×g で5分間遠心し、多血小板血漿 (PRP層) と少血小板血漿 (PPP層) に分離する。
- 注射針を通して回収容器にPPP層を回収し、分離容器にPRP層を残す (1キットあたり1.5~2mL)。
- 採血から投与までの工程は閉鎖式キットを用いて無菌的に行われる。
5. 細胞の投与の方法
キットのシリンジに注射針を接続し、PRP を、手打ち法によるメソセラピーを行い、頭皮の薄毛部分にまんべんなく皮下注射します。●実際は同じようにメソセラピーができない事があります。 理由は針を刺したところがとても痛いとか、針を刺す時は痛くなくてもPRPなもしくあ上清液(エクソソーム)を注入しようとするととても抵抗があり(硬い)とても予定量を入れられない場合もあります。この場合は別の場所に注入しなおしです。
※普通は1キット (1.5~2.0mL) です。PRP の量に関しては 普通は1.5 もしくは2.0 mL です。
血液採取が十分に取れない場合もありますし、赤血球の比率が高いと血小板のとれる量は相対的には減少します。M字の部分だけ、頭頂部の薄毛の部分だけであれば最小量で充分かと思います。薄毛の面積が増えるにつれ PRP (多血小板血) の必要量が増えるという事になります。 幹細胞上清液のメソセラピーを行っている場合は、中身がPRPになるだけですが、PRPの方が若干痛みが増す可能性がありますが、冷却法を使用し注入速度などを患者様のご意見を参考にして施術いたします。 そのため痛みのご不満はほとんどありません。
発毛の効果は個人差があります(ご本人の血小板数は少ない、多いがあります。多い方が有効です)が、
経験的にはPRPの方が明らかに発毛の力は強いです。 しかも有効な場合はある程度長い期間、効果が継続するようです。具体的には最低6ヶ月、長くて2年。 平均すると約1年~1.5年位は効果持続するようです。 ただし髪の問題でいうとあまり髪が減ってから治療を再開するより、減り始めたら早めに治療再開してはやく前の状況にもどす事が一番費用対効果がよいはずです。
(これも個人差がありますが)
データ的 (これまでの医学的報告) には1回の費用は少し PRP の方が高いかもしれませんが、長い目で見ると PRP の方が間違いなくお支払いの金額は少額になる可能性が高くなります。
さらに通院回数も減じますので (時間も考えて) 良い治療法となると思います。
厚労省に提出した表記はここにあります。このページの記述はご理解しやすいように若干の書き方を変えたご説明になります。